女紋は江戸時代に武家が娘を嫁がせる際、花嫁道具に実家の家紋を付けたのが始まりといわれる。商家文化が栄えた関西では母系を重視し、母から娘へ伝える「母系紋」が生まれた。
紋入れ加工や家紋に色を施す「彩色家紋」を手がける森本さんは、女紋の解釈をめぐって顧客にも呉服業者にも混乱があることから「習慣の違いのなぞに近づきたい」と研究。ホームページ(http://www.omiyakamon.co.jp)で発表してきた。
本では女紋を「母系紋」や姑から嫁へ継承する「替え紋」、だれでも使える「通紋」など6種類に大別して解説した。西日本では母系紋が大半だが、東日本にはほとんど存在しないなど、地域による違いを詳述した。また柔らかく控えめな印象にするため、戦いを連想させる剣を外したり、矢を扇に替えたり、繊細な「雪輪」や「藤輪」を加えたりするなど、原型の紋にアレンジを施すパターンも類別している。
結婚などの際に起こるトラブルについても実例を交えて紹介。巻末には用語集も掲載し、着物や紋について詳しく知らなくても、女紋の世界に親しめるよう工夫した。
A5判135ページ、1500円。問い合わせは「染色補正森本」Tel:075(821)3489。
(京都新聞) - 8月29日

